淑徳短期大学卒業式に出席して
先日3月19日に、淑徳短期大学(東京)の卒業式に出席してきました。
淑徳短期大学さんでは、日本アタッチメント育児協会の「育児セラピスト」および「ABMベビーマッサージインストラクター」資格を、保育士養成のカリキュラムに導入しています。今回は、そのご縁で、来賓招待をいただきました。
この育児学の中で、その取り組みと成績において優れていた2名の学生を、日本アタッチメント育児協会長賞」として表彰させていただきました。卒業式では、その表彰状の授与の役割をいたしました。
壇上に上がる2名の学生を見て、その活き活きとした表情と自信と希望に溢れた立ち居振る舞いに、並々ならぬエネルギーを感じました。そして、それは、表彰を受けた2名に限ったことではないことにも、気づきました。他の表彰を受けた学生たちも同様でしたし、それだけではなく、会場のホールに座る学生たち全員から、何か同じような種類の「熱意を持った」エネルギーを感じました。
その時に、私は、意味も無くうれしい気持ちになりました。この中の多くの学生は、保育園や幼稚園で働くことでしょう。このような熱意に満ちたエネルギーを持つ人材が、社会に出て、そして、子どもたちと接し、親と接していくのだと実感した時、日本の未来は、とても明るいぞ、という根拠のない自信がわきました。
「近頃の学生は・・・」
「最近の大学生は、昔と比べて・・・」
「大学生の学力低下が・・・」
「ゆとり世代ど真ん中だから・・・」
こんな話をよく耳にします。実は、私も、そのように思っていた一人です。しかし、淑徳短期大学の卒業式で見た学生たちの目、そこから溢れるエネルギーを感じた時、学生全般に対するそのようなネガティブな印象は、吹き飛びました。逆に、次の世代を引き継ぐ人材として、実に頼もしい子たちではないか、と感じました。
そう考えて、わが社の新卒社員を見てみると、やはり、淑徳短大生と同じように、熱く輝いた目をして、活き活きと仕事をしています。想像力豊かに発想し、情熱と責任感をもって、自発的に仕事に取組んでいます。まさに、あの卒業式で感じたのと同じ種類のエネルギーを感じることができます。
これは、ごく一部の若者にあてはまるだけの事ではないと思います。多くの若者は、そのようなエネルギーを内に秘めて、学校を卒業して社会に出ているのです。マスコミで取り上げられるように、ニートやモラトリアム、就職先を選びすぎて職につかない若者も、確かにいるのは事実です。しかし、私も含めた世の大人たちは、そうではない、やる気と活気に満ちた若者もたくさんいることに、目を向けるべきではないか、20代の若手に対する認識を変える必要があるのではないか、などと思うのです。
彼らは、少なくとも学校を卒業する時には、目を輝かせているのです。だからこそ、簡単に若者批判をしてみたり、出来ないと決め付けてしまう前に、彼女たち、彼らが社会に出た後も、熱意に満ちたエネルギーを持ち続けられるように、導いてあげることが、われわれ大人の役割なのではないか、という認識を新たにしました。