認定講師の早川先生が児童館で「赤ちゃんのための楽しいリトミック」を開催しました

先日、「赤ちゃんのためのたのしいリトミック」を児童館で行いました。普段は1~3歳の未就園児対象の講座ですが、0歳児対象のクラスを昨年から年1回開催しています。

赤ちゃんのリトミックはお母さん抜きでは成立しません。お母さんが音楽に合わせて子どもに触れたり、動いたり、色々な働きかけをするリトミックはまさにアタッチメントの活動と言えます。
せっかくのこの機会を生かし、家でも楽しく赤ちゃんと遊べる内容で、「お母さん」自身にも自分の大切さとその役割に気付いてもらう時間にしようと内容を考えました。

始まりは絵本から。はじめての場所で緊張しているお母さんと子ども達に「ここは楽しい場だよ」、「今日はこんなことをするんだよ」と言うメッセージを込めた導入です。(遅れてくる親子も本を読んでいる間に、座ることができるので、絵本の後であいさつをする時には、みんな落ち着いた状態でそろってはじめられます。)

(写真は1歳児クラスのもので、写っている絵本は別のもの、この時は「大きい小さい」と「色」をテーマにリトミックをしました。)

はじまりの絵本は、お母さんが子どもに働きかけて一緒に動いたり、言葉を繰り返したりできる本を選びます。絵本は子どもの成長に欠かせないものですが、赤ちゃんに絵本を読んでいいのかと悩む親は多いと思います。

初めは絵本の「読み聞かせ」と固く考えず、絵本で一緒に遊んでみてはどうでしょう。

例えばこんな風に・・・と。さらに絵本で遊んだ事が後で他の遊びにも発展することを経験してもらいます。

さて、その後の流れを以下に紹介します。

*赤ちゃんのためのリトミッククラスの活動

①手遊び歌を使って赤ちゃんに触れる(ベビーマッサージ)
歌に合わせて体に触れると触りやすいことに加えて、歌の歌詞を少し変えることで、触り方のバリエーションを増やし、赤ちゃんへの刺激を変えられることをお母さんにお伝えしました。


②お母さんと動こう(アタッチメントジム STEP1)
おひざの上ではずむ、跳ぶ、揺れる、止まるを経験したあと、おかあさんに立って抱っこをしてもらい、一緒に移動しながら同じ動きをします。
お母さんに守られながら音楽に合わせて動くことで「姿勢を維持する」「お母さんの動きを感じる」経験を赤ちゃんにはたくさんしてもらいました。


③音楽に合わせて深呼吸(ベビーヨガ へその緒の結び)
ピアノに合わせて動いた後のクールダウンも兼ねて自然呼吸の時間を作りました。生のピアノの音が流れる中赤ちゃんもぐずることなく、お母さんとの静かな時間を持ちました。


④今日の歌(アタッチメントのお話)
お母さんをテーマにした歌として「ぞうさん」(まどみちお : 作詞 團伊玖磨 : 作曲)を歌いました。誰でもすぐ歌える3拍子のこの曲は、日本が誇る作曲家と作詞家による童謡です。

まどみちおさんの「人と違っても、それはお母さんと一緒なんだよ」と誇らしげに答える子どものぞうに込めた願いをお伝えしながら、子どもの心にお母さんがしっかりと存在する事で、自尊心が生まれ、人としての土台が育まれていくと、「アタッチメント」について少しお話をさせていただきました。


⑤みんなでダンス(本日のまとめ)
ぞうさんの親子になってに輪をつくり、近づいたり遠ざかったり、まわったりゆらゆらしたりと皆で動きます。
たくさんの赤ちゃんがいる光景に、赤ちゃんもびっくり、お母さん達には一緒に育っていく仲間がいる事を実感していただきながら、今日の活動も含めたまとめのダンスをしてさようならをしました。

 

活動終了後に下記のようなアンケートをいただきました。

*子どもの笑顔が嬉しかった
*子どもとの関わり方がわかった
*家でも自分でできそうなのでやってみたいと思います。

あそび発達、アタッチメント・ベビーマッサージ、キッズマッサージ、アタッチメントジムの「いいところ」を取り入れたリトミック目的が伝わったかなと嬉しくなりました。

育児セラピストそれぞれの専門の分野に各講座のいいところをできる形で取り入れることで、伝えられる範囲が広がって、アタッチメントを自然にお母さんに体験していただけるのではないかと思います。こうした実践をまた講座に還元できたらと思います。

最後に、抱き方がとてもぎこちないお母さんが何人かいて、日常生活でも赤ちゃんの扱いに困ってはいないかと心配になりました。気になったお母さんには、赤ちゃんが安心する抱き方がわかると、お母さんも楽になるよとお声掛けしました。

抱っこひもなら抱けるけれど、素手で赤ちゃんを抱くことがうまくできないのは、赤ちゃんと自分が一体化しておらず、力で赤ちゃんをとにかく保持しなければと頑張ってしまうからです。

赤ちゃんの気持ちを察して、どの位置が赤ちゃんにとって居心地がいいか想像をしてみる。がむしゃらに頑張ると肩に力が入り、赤ちゃんも居心地が悪くむずかり、自分も肩こりもきつくなり、それが続くと子育ても辛くなっていきます。

そんなお母さんに一言声をかけたり、上手に抱っこをしている姿を見せてくれる人がお母さんのそばにいてくれたらいいのになとも思いました。抱っこはアタッチメントの原点、こうした点にも心を配っていきたいと思います。

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