大人の学びなおしで大事なこと


リスキリングとかリカレントという言葉が一般的に使われるようになり、「大人の学びなおし」が注目されています。企業内での、社員に対してのこうした取り組みも活発に行われているようです。

もしあなたが、第二の人生設計(セカンドライフキャリア)として、本気で「学びなおし」をお考えなら、「お金と時間の投資」の視点をもって臨まれることを強くお勧めします。わたしを含め人生後半の年齢の人にとっては、お金はもちろんのことですが、それ以上に“時間の有限性”について、真剣に考える必要があるからです。

気持ちがヒリヒリするようなお金と時間を使う

わたしは、何か新しいことを学ぼうとするときや、今ある学びを深めようとするときに、必ず心がけていることがあります。お金と時間(=エネルギー)の両方を、気持ちがヒリヒリするくらいのレベルで使うことです。

金額がいくらとか、時間を何時間という決まりや基準があるわけではありません。そのことを学ぼうとするときに、素直には出せない金額、簡単には始められないエネルギー量、それなりの勇気がいる行動を伴う決断をするということです。それさえ守れば必ず、投資したお金も時間も、のちに大きなリターンとして返ってきます。

限りある私の時間を、どう使うのか?

わたしは、本気で学びたいことを、無料で学ぼうとはしません。短時間で決着をつけようとは考えません。空き時間や休みの日に合わせて気軽にやろうとはしません。これが、自らの学びを最大化し、それをものにする、もっとも効果的な秘訣だと思うからです。

わたしの専門分野の心理学に限らず、投資やスポーツ、健康あるいは数々の趣味における学びで、この覚悟をもって取り組んで、ものにならなかったものは、これまで一つもありません。学びはすべて血肉となり、わたしの人生を豊かにしてきました。

逆に、お金か時間(エネルギー)のどちらか、あるいは両方において、この覚悟を持たず、安易に、気楽に、ストレスなく取り組んだものは、見事に何も起こりません。残念ながらそれらは、リターン・ゼロでさえなく、マイナス・リターンとさえ言えます。時間というリソースに限りがある人生の後半で、もっともやってはいけないことだと考えています。

「なにをやるか」ではなく、「どう取り組むか」


なにも、無料のものがよくないと言っているわけではありません。休みの日にあわせて学んではいけないと言っているのでもありません。しかし、そうしたことが決め手になっているのであれば、それは考え直した方が良さそうです。

正直言って「なにを選んだか」は問題ではありません。「どういうプロセスを経て、それを選んだか」ということだけが、成否を分けるのです。ある同じ講座を選んだとしても、気持ちがヒリヒリして選んだ人は、そうでない人と比べて、学びの深さ、理解度、学びのあとの活用、どれをとっても圧倒的に大きなリターンを得ます。

これについては、わたしの講座に来る受講生を見ていても、同じ結論に辿りつきます。自分の時間を割いて自腹で受講した人と、会社や行政から言われて来た人では、持ち帰る学びも、その後の活動も、圧倒的な差が生じる傾向が確かにあるのです。

もちろん、会社から言われて来た人の中にも、最大限の学びを得て、その後も活発な活動をされる方はいます。しかし、そういう方はもれなく、内に秘めた深いモティベーションと、ある種の使命感や責任感を持っています。結局は、ヒリヒリするような覚悟をもって臨まれていたということでしょう。

最終的に、なにをどう選んだらよいのか?

“学び”という形なきものを、本気で選ぶときに大事なことは、金額でもなく、都合の良い日程でもないことは、ここまで読んでいただいてお分かりのとおりです。

では大事なのは何か?

「それを学んだ先に見えるセルフイメージ」です。

例えばベビーマッサージの資格講座を受講するときに、その先にあなたは、どんなセルフイメージを見ますか?

「多くのママたちにむけて、生き生きと教えているあなたの姿」でしょうか?

多くの人にとって、これは当てはまるでしょう。でも、もう少し先を見ようとしてみてください。さて、何が見えますか?


もしかしたら「ママたちから感謝されたり、頼りにされたりしている自分、そうして他者から必要とされていることに、かけがえのない幸せを感じている自分」が見えるかもしれません。

そんなセルフイメージを見たなら、ただ、ベビーマッサージのやり方を学ぶだけでなく、ママたちから感謝されたり、頼りにされたりするだけの知識やスキルを身につける必要があるかもしれません。アタッチメント・ベビーマッサージで、子育て知識としてのアタッチメント理論や発達心理学、ママたちを導くための対人援助スキルといった学びがカリキュラムに入っているのは、そういう理由からです。

学んだ先にはっきりと見える“わたしの姿”

気持ちがヒリヒリするような覚悟と決断のプロセスには、このような解像度の高いセルフイメージが宿ります。だから、ヒリヒリしたとしても、それをやらずにいられなくなるのです。

このプロセスが生じたなら、あなたの選択に間違いはありません。そして、投資したお金と時間に対して、最大リターンが得られることも確定です。こんな視点をもって、「大人の学びなおし」で何を学ぶかを選択してみてはいかがでしょうか。

その先には、あなたにとってもっとも価値があり、もっとも大きなリターンを手にした“あなた自身”が、確実に存在します。そういうものこそが、「大人の学び」と呼ぶべきものだと思います。


一般社団法人日本アタッチメント育児協会

理事長 



◼️関連記事(こちらの記事もぜひご覧下さい)




コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ