優秀実践者発表

今回発表していただいた方々は、保育、看護、ベビーマッサージ・キッズマッサージ・アタッチメントジム、特別の各部門を代表してくれた方たちです。どの発表も示唆に富み、新たな気付きとヒントを与えてくれる有意義なものでした。どの方も素晴らしい実践をされていて、高い価値を提供されている方たちであると実感しました。

また、その発表を聴き入る参加者皆さんの真剣な、意欲に満ちた表情から、「ここにいるどの人が発表しても、きっと示唆に富んだ、気付きと学びを与えてくれるものに違いない」と、嬉しく、そして頼もしく思いました

第2回育児セラピスト全国大会

【保育部門】
寺井薫さん(神奈川県)

海外の幼稚園を含め、今まで8つの保育園・幼稚園で勤務したという経験を持つ寺井さん。そこで得たのは経験や知識だけでなく、「つながり」。それによって、現在の勤務先以外の保育園・幼稚園でも、ボランティアでベビーマッサージを広めていらっしゃいます。日々様子が変わる上に、大人数相手である保育園という場で、それぞれの地域のニーズに合わせた教室を展開するためには、園との事前の細かい打ち合わせがとても重要だということ、どんな場でも臨機応変に対応できるように、引き出しを多く持っておくことの大切さを教えてくれました。

【看護部門】
葛西友子さん(三重県) 

ご主人の開業されているレディースクリニックで助産師として母乳外来とベビーマッサージを担当されている葛西さん。お教室では“言葉の持つ力”を大切にし、アファメーションに力を入れているとか。白衣を着た助産師や看護師に誉められることは、お母さんたちにとって嬉しさ倍増ということから、一生懸命のあまり追い詰められているお母さんたちに自己肯定感と自信を与えてあげられるような、心に寄り添うケアを大切にされていることを語ってくれました。なるほど! 言葉の持つ力ってすごいんだ、と皆さん大きく頷いていました。

【ベビーマッサージ部門】
浦中恵子さん(神奈川県)

3男2女のお母さんでありながら、ご自宅でベビーマッサージ教室「顔晴れる家」を開催しているパワフルな浦中さん。5児の母、看護師、育児セラピストの視点と経験知識を織り交ぜサポートし、地域のママたちの子育て・心の拠り所となっています。子育てを楽しいものにアシストしてあげられる育児セラピストという存在の重要性、やればここまでのことができる! という驚きと目標を与えてくれました。

【キッズマッサージ・アタッチメントジム部門】
齋藤志保さん(東京都)

ご自宅での教室開催、サークル、出張教室、広場事業としての育児支援など、バラエティな展開で精力的に活動を続けている齋藤さん。ベビーマッサージで育てたママたちとの温かい関係をキッズマッサージ・キッズジムへとつないで、豊かな支援を提供していること、子どもの成長を継続的に見守れる喜びとやり甲斐を語ってくれました。他にも知育遊びやクラフト、ママ体操など、ママたちの多様なニーズに対応した見事なノウハウを紹介。こんなやり方もあるんだ! という気づきと感銘を与えてくれました。

【特別部門】
榊原龍子さん(愛知県)

なんとも温かな存在感と独特の楽しい語りで、会場をほんわかしたムードと笑いに包んだ「お母さん」こと榊原龍子さん。ご自身のプロフィールから協会トレーナーを経て、地元地域でのベビーマッサージ教室の様子などをお話くださいました。神尾由季さんとの出逢いのエピソードをもとに、“アタッチメントの大切さを伝えることで若い母親たちの心が動き、今度はその人たちがアタッチメントの“たすき”を次につないでくれる”喜びを語り、アタッチメントを伝えつないでいく価値と素晴らしさを教えてくれました。

【特別部門】
神尾由季さん(愛知県)

自身が子育てに悩み、辛い時期にアタッチメントベビーマッサージの教室に参加して、大いに救われたという神尾さん。その経験から、今度は自分がママたちを支える存在になりたいとABM 資格を取得。先輩の榊原龍子さんのお教室から学んだことを活かして、立派に独り立ち。現在、協会のセミナールームを利用して開催されているベビーマッサージ教室の様子を、生き生きと語ってくれました。自身の体験を人のために役立てようというエネルギーと、形にしていく実行力は、大いに皆さんのお手本となったと思います。

【淑徳短期大学「育児学」第一期卒業生 活動報告】
齋藤麻衣さん(東京都)

淑徳短期大学の保育士養成課程において、ABMベビーマッサージインストラクターと育児セラピストの資格を取得する『育児学』の第一期生OGによる、卒業後の活動報告を行ないました。一期生の中でもひときわ頑張り、卒業後めでたく保育士として保育園に勤務している齋藤さん(写真左)。育児学を勉強した思い出と、今の充実した楽しい保育士ライフを語ってくれました。講義で学んだ知識や身につけたスキルが、実際の現場で即戦力として活かせること、また、アタッチメントベビーマッサージの資格が就職にも役立ったことを語ってくれました。

参加された方々の感想

今回、目に楽しいお料理から気軽に話しが広がって、育児セラピスト同士、ベビーマッサージの教室の運営ノウハウなど、それぞれの活動の情報交換ができたので、とても有意義な交流ができました。(乳児院勤務・神奈川県)

私は都内からでしたが、遠方から参加されている方が大勢いらっしゃることに、この大会の意味を感じました。パネルディスカッションも実践発表会もとてもわかりやすく、共感できるもので、参考になりました。これから現場で、お母さんたちの肩の力をスッと抜くことのできるアドバイスができそうです。(保育園園長・東京都)

多くのインストラクターの方々がプロ意識を持って積極的に地域の子育て支援にかかわっていることに拍手、拍手の思いです。私もこのシンポジウムで多くのことを学ばせてもらい、知識や情報量が格段と増えました。それを今度は、我が子やママ友や周りの人に対して実践、提供していかなければと強く思いました。誰か一緒にできる仲間がいれば…そういう場をつくりたいです。(診療放射線技師・愛知県)

実践発表会では、それぞれの方たちの思いや方法を直接聞けて、これからママたちにABMを伝えていく上で、大変参考になりました。時に涙が出そうになりながらも共感し、励まされました。この全国大会でできた絆を大切に、私も、子育てが楽しいと感じる環境を一緒に創っていきたいと思います。(保育士・埼玉県)

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