優秀実践発表①:出張助産院とベビーマッサージ教室の「プラス・シナジー(相乗効果)」
出張助産院ってどんな助産院なの?
これまでは、お母さんが助産院に行くというのが一般的でした。出張助産院は、助産師がお母さんの家へ行きます。
メニューは、母乳ケア、母乳育児支援、妊産婦ケア、沐浴や離乳食の指導など一般の助産院と変わりません。人見さんは、これらに加えて「ベビーマッサージ指導」を導入しているところが特色となっています。
注目したいのは、人見さんの出張サービスでベビーマッサージ指導を利用する人は、100%母乳ケアとセットで依頼していることです。出張でベビーマッサージのみを利用する人は、いないそうです。母乳ケアは、プライベートなものなので、出張してくれるとありがたいのです。そのついでにベビーマッサージも教えてもらおうというニーズです。
一方で、お母さんのベビーマッサージ教室に求める本来のニーズは、ママ友をつくったり、同じ月例の子を持つママとつながることです。だから、出張のプライベートレッスンではなく、ケアプラザや地域センターで何人かのグループでやりたいわけです。
これが、人見さんがケアプラザと地域センターでベビーマッサージ教室を開く理由です。出張というプライベートな場と、ケアプラザのような開かれた場での、お母さんのニーズの違いをとらえて、自らの運営に結び付けているのですが、それについては、くわしく後述します。