第3回育児セラピスト全国大会シンポジウムを振り返って(2)交流会
午後からは、交流会を行いました。北は北海道、南は九州から、一堂に会したこの機会に、交流しない手はありません。
そんなわけで今年も、もちろん昼食会を兼ねた交流会を行いました。お食事は、昨年の交流会でとても好評だった「3pmさんじ」さんにデリバリーをお願いしました。
実は、講演をしていただいた井桁容子先生にも講師控室でお出ししたのですが、とても感動しておられました。どれぐらい感動していたかは、井桁先生のこの言葉に表れていました。
(オリーブが添えられたイタリア風おにぎりを食しながら・・・)
「わたしたちは、こういうお弁当が作れる人を、育てなければいけないですね。お弁当という枠にとらわれず、見た目で楽しませてくれて、健康に気遣った食材を選び、それを食べる人の気持ちになって包んでいる。そして美味しいだけでなく、既成概念にとらわれない味を実現している。」
もちろん、「3pmさんじ」さんのお弁当の素晴らしさがあってのことですが、お弁当の作り手の思いをここまで想像し、言葉に表現した井桁先生にも、私は感銘をうけました。この人は、人をほめる才能の持ち主だ!そう思い、思わず出た言葉は・・・
「すばらしい!」
井桁先生が、講演の中で「子どもたちによく言う口癖」として紹介してたあの言葉です。「すばらしい」なんとも素晴らしい言葉ではありませんか。
そして、食事が終わったところで、交流会のメインであるワークショップを行いました。今回は、あらかじめ地域ごとにテーブルを分けて座ってもらいました。その目的は、情報交流だけでなく、今回の交流会を機に、実際の地域での「つながり」を生んでいただきたいという思いからです。
最初に、各テーブルごとに自己紹介を行いました。みなさん想像がつくと思いますが、わたしたちが行う自己紹介は、単なる自己紹介ではありません。テーブルを共にした人が、どんな人かがわかるだけでなく、メンバー間で、いつの間にか親近感が湧き、一体感が生まれることを願ったワークです。
実際、このワークを終えると、参加者の皆さんの表情は、とてもやわらかくなり、会話が自然と弾み、各テーブルが「色」を発するようになりました。実際に人が集まる「場」というのは、本当に面白いものです。
そして、今回の交流会のメインのワークを行いました。それは、各グループで、「来年にむけて、みんなで出来る何か」を、実際に実践できるレベルまで具体的にまとめて、全員に発表し共有するというものです。
各グループが、活発に意見交換し、盛り上がりながら、話をまとめていきました。
あるグループは、メンバーに産科病院の人がいて、たくさんの妊婦さんと新米ママがいるので、その人たちのニーズに応えるイベントをやると発表しました。
あるグループは、メンバーで育児グッズを企画し、それを実際に作って売ってみよう、と考えました。
また、あるグループは、午前中に聴いた井桁先生の講演の中で、先生が紹介してくれた保育現場の事例を、「寸劇」にして、舞台公演しようと計画しました。
別のグループは、あるメンバーがハワイに部屋を持っているので、そこで「育児セラピスト勉強会 in Hawaii」を実施し、ついでにハワイでベビーマッサージ教室を開催してこよう、計画しました。
さらに、病院看護師長のいたグループは、その方の役職と伝手を使って、保健所と連携して、通常の出産が出来なかった母親のための母親指導とサポートをやろうというグループもありました。
他にも、さまざまな企画が行き交いました。そして、そのどれもが、実現可能であり、そのためのメンバーも集っていて、あとは「最初の一歩」を踏み出すだけ、という状態で、ここまで高いレベルの「つながり」が生まれるとは、正直に言って、私も予想外でした。
この方々の実践報告をお聞きできるのを、心待ちにしています。そして、来年の全国大会で、これらの素晴らしい実践を、皆さんにご報告できることを願っています。
そして、最後に、恒例の集合写真を撮って、交流会が終了しました。
交流会のあとは、全国大会シンポジウムのメインイベントである優秀実践発表会です。実は、シンポジウムに参加して、最も「実になる」パートです。そのご報告は、次の会にさせていただきます。