なぜ、私は、いま経営学を学ぶのか?
この4月から、学生になります。大学院で経営学を学ぶことにしました。私の専門であり、いつでも興味があるのは心理学。そして、心理学を深める上で、この先本格的に学びたい学問は、社会学、脳科学。では、なぜそれらを差し置いて今「経営学」か?
それは、理念を実現し、永続させるには、「想い」だけでは、どうにもならないことに気付いたからです。
私の「想い」とは、育児の専門家を身近なコミュニティに多数育成して、Happy Child を育てる「子育て環境」を広げたい、というものです。本当の「Happy」を乳幼児期、学童期に実感できた子どもは、想像力豊かで、知的好奇心に溢れ、論理構築力に長け、高い問題解決力を発揮できます。これを、世間では「能力がある」と言います。また、Happy に育った子どもは、倫理観が高く、他人に共感的で、情緒が豊かです。
倫理観、共感力、知的好奇心の3つがあれば、能力は無限に伸ばすことができます。「次世代」を担う子ども達が、こうして「Happyに育ち」、やがて、自立して社会に出れば、世界で活躍する人材となります。このような人材は、ピーター・ドラッガーが言うところの「知識社会」には欠かせない人材です。
そんなことを思うと、「子育て」というのは、「未来をつなぐ」ための夢のある営みであり、子育てをする親(養育者)ひとりひとりに、その「楽しみ」は与えられているものだと思うのです。こんな「未来への楽しみ」を想像すると、「子育て=夢を育てる営み」ということが、実感できるのではないかと思います。
とは言え、この「想い」は、私の代で現実化できるとは、到底思っていません。私たちの世代が育てた子ども達が大人になり、やがて親となって、子を育てる。その子ども達が社会を担う時代が、私が見ている「次世代」です。それは、単純計算しても、少なくとも40年~50年は先の話です。そして、それを拡げるのに、さらに30~50年はかかるでしょう。私は、生きてさえいません。
ここで、話を戻しますと、「なぜいま経営学なのか?」です。確かに、私も起業家として、もうすぐ10年になります。それなりの知識と経験はあります。私が先頭に立って走り続けられる間は、過不足ないかもしれません。でも、私の想いは、少なくとも今後100年は、かかるのです。つまり、少なくとも100年続く組織体を作る必要があります。今の私では、100年続く組織を描けるだけの、知識も経験もありません。だから、最優先項目として、経営学を学びはじめました。
この必要性に気付かせてくれたのが、この4月から通うグロービス経営大学院の学長 堀義人先生の「創造と変革の志士たちへ」「吾人の任務」という二冊の本です。
「創造と変革の志士たちへ」
「吾人の任務」