子どもの「だっこ~」にもいろいろある

『さいきん、子どもが「抱っこ」ばかりせがんでくる。そのくせ気に入らなくて嫌がったり、終わりがなかったりしてたいへん』

子どもが2歳をすぎたころ、親のだれもが通る道です。抱っこしてしまうと、ほかのことが何もできない、体力に限界がある、疲れていると要求にこたえきれない。ただ我慢するしかないのだろうか?最近、メンズ育児セラピストのひとりである双子のパパからも、この悩みを聞きました。

子どものようすにあわせて、抱っこを使いわける

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子どもの「だっこ~」には、大きくわけて2つの相反する概念があります。
「交感神経だっこ」と「副交感神経だっこ」
こんな言葉はないのですが、説明モデルとしてネーミングしました。なんとなくわかりますよね。

前者は、アクティブに遊びたい、好奇心が発動している、それにあたってパパやママを巻き込みたいときの手段としての「だっこ~」です。 後者は、不安な気持ちがあったり、静かな安心を得たいときの「だっこ~」
さらに、その合わせ技で、「交感神経」→「遊んで満足してつかれた」→「副交感神経」というながれで、最初は遊んでたけど、そのうち眠っちゃうパターンです。

さて、何が言いたいかというと、「抱っこに至るアプローチを使い分ける」ことが有効だということです。「だっこ~」と言われて、素直に抱っこするかわりに、1アプローチ入れるのです。

子どものニーズを見立てて抱っこする

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たとえば、
・抱っこをせがむわが子が「交感神経をもとめてる」と見立てたら・・・ 「パパタクシー乗る人は、すぐに来てください!早いもの勝ちですよ~」 こちらが抱っこしてあげるのではなく、子どもの方から抱っこしてもらいに来るようなアプローチです。こちらも「いっしょに遊ぶモード」と割り切ります。
(ちなみに、双子の子育てでは、この「早い者勝ち」も有効ですよ。その話は、また今度!)

・抱っこをせがむわが子が「副交感神経をもとめてる」と見立てたら・・・
抱っこする前に、なにも言わずにギューっとハグします。子どもの感情が鎮まるのを待って、そのまま抱っこに入る。こうすると、おんぶを受け入れてくれる確率が高いです。そのうち、「安心したいときは、おんぶの方が安定していて心地よい」ことを学んでゆきます。

では、その「見立て」は?それは、子どもの「ようす」を観察して判断します。見立てがはずれたら、アプローチを変えればよいだけです。いろいろ試すうちに精度は上がります。
(これは、仕事にも通じることだったりしますが、その話もまたこんど!)

おんぶひものススメ

最後に、特にお勧めしておきたいのが「バッテンおんぶひも」です。昔ながらのやつ。あれは最強です。長時間おんぶしても疲れません。子どもも密着するから安心します。2歳過ぎると、それなりに大きいし重いので、抱っこでは安定感が得られません。おんぶの導入は、アプローチ次第です。

ご紹介したアプローチは、ほんの一例にすぎませんし、万能ではありません。考え方として導入して、工夫してみてください。ハマった時の「よし!」というひそかな達成感は、クセになりますよ!

一般社団法人日本アタッチメント育児協会 廣島 大三

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