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自宅でベビーマッサージ教室をはじめたママの事例

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ベビーマッサージは、いまや「赤ちゃんを産んだママが興味あること」の1位に挙げられるほど注目されています。そして、どの地域に行っても、どこかしらで一つや二つベビーマッサージ教室は開催されています。

こうしたベビーマッサージ教室の多くは、インストラクター資格を取得した人によって開催されています。当協会では、保育士さん、看護師さん、助産師さんに次いで多いのが、子育て中のママが、自宅でベビーマッサージ教室をはじめる事例です。

自分がベビーマッサージ教室で救われた

ベビーマッサージ教室を始めるママたちの多くは、自分が子どもを産んだとき、地域のベビーマッサージ教室に通った経験がもととなっています。そこには、自分と同じ0歳児のお母さんがいて、同じように悩みや不安をかかえて、毎日を過ごしていることを知ります。ひとりひとりの悩みに寄り添ってくれて、時にはアドバイスをくれる先生がいます。ベビーマサージ教室で過ごす時間は、ただベビーマッサージを習う時間だけではありません。子育てで一番大変で不安や悩みが多いこの時期を、みんなで過ごす時間であり、不安や悩みを先生に相談して心を軽くできる時間でもあります。

「毎日の子育てで、右も左もわからず奮闘しているとき、たまたま参加したベビーマッサージ教室で、最高に癒され、幸せを感じる経験をして、そこに通い続けることで、辛かった自分が救われた気がした。」

自分もベビーマッサージ資格を取って、ママたちを助けられる存在になりたい

自分が子育てに余裕を持てるようになったころ、この体験が原動力となって行動します。「自分が子どもを産んだばかりで、育児の不安と悩みに辛い思いをしていたときに、ベビーマッサージ教室に助けてもらった。だから、今度は自分が、そうしたママたちの助けになりたい。そんなベビーマッサージ教室の先生になりたい」

当協会で、ベビーマッサージ資格を取得して、自宅でベビーマッサージ教室を開くママは、みな同じ思いで始めます。この10年で子育て支援の環境は変わってきましたが、ベビーマサージ教室を始めるママたちのこの思いだけは、ずっと変わっていません。当協会でベビーマッサージ資格や育児セラピスト資格を取得したママタレントの方たちも、この思いは同じです。

思いに応えるカリキュラムで資格取得ができる

当協会の「アタッチメント・ベビーマッサージ資格」には、「育児セラピスト2級」のカリキュラムが必須科目として入っています。それは、お母さんたちに発達と育児の知識を伝え、悩み相談に答えるだけの“知識の裏付け”を身につけてもらうことが目的です。このように「ベビーマッサージ教室+お悩み相談」という形でベビーマッサージ教室を開くことで、お母さんは、同じ0歳児の赤ちゃんのお母さんと交流ができるだけでなく、先生に悩みや不安を相談できすることできます。このようなベビーマッサージ教室を運営したいと思う方のためのベビーマッサージ資格であると言えます。

ママがベビーマッサージ教室を自宅ではじめた事例

ここで実際に、アタッチメント・ベビーマッサージ資格を取得して、自宅で教室を開校したママの事例をご紹介します。

大阪府吹田市の自宅でベビーマッサージ教室とキッズマッサージ教室を運営する子育てママ細川道代さんの事例です。

同じ思いをしているママを減らしたい! 子育てで見つけたママとしての生きがい

大阪府吹田市にお住まいの細川道代さんは、自宅でベビーマッサージ教室とキッズマッサージ教室を運営する子育てママです。当初はベビーマッサージをやってあげていた娘さんも、現在は小学校 1 年生。そんな細川さんの活動をご紹介します。

子育てサロン ke aloha 主宰 細川 道代さん

知らない土地で、ひとりぼっちの孤独

もともと細川さんは名古屋の出身。ご主人の転勤で、現在の大阪府吹田市へ越してきました。当時、不妊に悩む中、初めての土地で、テレビをつけても関西弁、友人や知人もいない、話をするのは夫だけ。そんな孤独な日々を過ごしていました。 そんな中、念願の妊娠がわかり、孤独の中にも希望を持つように。しかし、子どもが生まれたからと言って、すぐにママ友ができるわけもなく、やっぱり孤独の中、ひとりぼっちで赤ちゃんと過ごしました。

ママ・サークルに参加したことが転機に

そんな中、勇気を出して地元のママ・サークルに参加しました。これを機に、横に縦につながりができて、いつしか子育てを楽しめるようになっていました。このサークルで、ママたちとのつながりもできて、ようやく自分の居場所を得ることができた思いだったそうです。大切な居場所となっていたママ・サークルですが、細川さんが参加するようになって 5 年が経ったころ、代表が高齢で引退することとなり、サークルは解散することになってしまいます。

サークル解散は、新たな出発点だった

これまでのサークル活動で、十分なエネルギー充電ができていた細川さんは、サークル解散を惜しむのではなく、「今度は自分がママたちの居場所を作ってあげよう」、「ママたちに何か伝えたい」と考えるようになりました。真っ先に浮かんだのは、娘さんが 4 ヶ月の頃に取り組んでいたベビーマッサージ。「よし、ベビーマッサージの先生になろう!」「ベビマを通して、子育ての役に立つことしよう」そして、インターネットをいろいろ調べて、細川さんの考えていることにもっとも近かった日本アタッチメント育児協会のアタッチメント・ベビーマッサージに決めました。

自宅教室をはじめてみると、ママを集められない現実が

細川さんは、晴れてアタッチメント・ベビーマッサージのインストラクター資格を取得し、自宅教室を始めます。しかし当初は、集客の壁に当たり、教室運営は思ったようにいかず、くじけそうな毎日を過ごしました。リピートもない、新しい人も来ないで、集客には真剣に悩まれたそうです。

他のインストラクターと交流しようと、全国大会に出席したのを機に、運営は安定に向かう

ママ・サークルの経験から、悩んだときは外に出かけて交流しよう、と考えた細川さんは、大阪で開催された「育児セラピスト全国大会」への参加を決めました。会場では、ちょうどお悩み解決の時間があったので、勇気を出して、「集客に悩んでいます。どうしたらいいか教えてください!」と質問してみました。この時のことを、細川さんは、こう振り返ります。

「全国大会で理事長に教わった一言が、ブレークスルーになりました。その言葉というのは、『コツコツやっていれば、必ず口コミで広がります。最初は、辛抱が必要ですが、きちんと満足して帰ってもらえば口コミが広がり、気づいたら集客のことは考えなくてよくなっています。』この言葉を心の支えにして、信念をもってやっていたことが大きかったです。」

この全国大会参加から 2 か月くらいたった 12 月ごろ、一人のママが細川さんのクラスをとても気に入ってくれて、ファンになってくれました。その方が、たくさんのママを連れてきてくれました。そして、口コミはさらに口コミを呼び、6 カ月経ったころには、黙っていてもお客さんが集まる教室になっていました。

覚悟が決まった細川さんは、たった 1 人でも、来てくれたママに最高に満足して帰ってもらおうと精一杯のことをされたのだと思います。それが、一人のインフルエンサー(多くの人に影響をあたえる人)との出会いにつながったのです。そこからは、お客さんがお客さんを呼び、口コミは乗数的に増えていきます。全国大会で私が伝えたのは、まさにこのことです。細川さんは、それを体現してくださいました。

人が集まるようになると、いろんな声が聞こえてくる

お母さんがたくさん来るようになると、アンケートでいろんな声をもらえます。今では細川さんの教室の定番メニューとなっている『ランチ付きベビーマッサージ』も、そんなママたちの声から生まれました。これが大当たりで、口コミはさらに広がり、リピートも増えました。現在、教室は満席が続いている状況です。まさに、集客のことは考えなくてもよい状況です。また、ベビマを卒業したお母さんたちの「もっと続けたい」という要望から始めたキッズマッサージも、卒業生だけでなく、新規で来られる方も増えてきて、今年は、クラスの数を増やす予定だそうです。

次は、仲間とともに「子ども食堂」を

娘さんが小学校に入り、細川さんの興味は学童に。そんな中、細川さんの目に留まったのは、いま全国各地で話題の子ども食堂。ランチ付きベビーマッサージで鍛えた料理の腕を活かした展開です。「次世代の子どもたちが200%輝ける未来のために」をコンセプトにして、すでに活動を始めています。今後は NPO 法人を立ち上げてこの活動を広げていく展望だそうです。自らの子育てを通して、他のママとつながりながら、ママならではの生きがいを見つけて活動されている細川さん。今後も応援しております。

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