アタッチメント発達支援
アドバイザー養成講座

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問題行動には、保育のなかで改善できることも多い

わかりやすい問題行動の例とともに、具体的な子どもへの接し方や付き合い方をご紹介します。

“言うことをきかない”、“指示が入らない”、“聞いているのかわからない”、“目が合わない”、“話を聞かせようとすると暴れる”

発達障がいやグレーゾーンの園児に対して保育士がしばしば経験するこの問題行動。“接し方”を少し工夫するだけで、改善することがあります。

全員への一斉指示が入らない子には、一斉の対応ではなく、“個別の対応”が必要です。 “正面から”、“ゆっくり”アプローチして、“目線を合わせて”、“一~二語言葉”“肯定文”で、 “いつも決まった”先生が指示する。こうした細かいところを、丁寧に行うことが改善につながります。

“多動”、“落ち着きがない”、“突然あばれる”

この問題行動も、発達障がいやグレーゾーンの子どもの特徴です。この“衝動性”を抑えるのに非常に効果があるのが「マッサージ」です。講座の中では、衝動を抑制する「発達支援マッサージ」を修得します。

これらは、一例にすぎませんが、すべて「アタッチメントのいとなみ」であることに気づきます。けっして特別なことでも、むずかしいことでもありません。「発達障がい」や「愛着障がい」、それに対応した「発達支援」は、そもそも「アタッチメント」と深い関わりがあります。

線引きや診断における「あいまいさ」が、ことを複雑にしていますが、アタッチメントの観点から解釈すれば、じつはとてもシンプルです。子どもにとって何が必要か、親御さんにどう伝えればよいか、といったこともみえてきます。

「アタッチメント発達支援」は、このアタッチメントの視点から発達支援に取り組む支援者のための講座です。

「6歳まで」は特に、保育や子育て支援がやれることはたくさんある

「発達障がい」という言葉は、この10年で急速に浸透しました。それと同時に、その解釈や発達支援についての考え方、アプローチも、ずいぶん変わってきています。

ひと昔前は、『発達障がいは、遺伝子が関与する生得的(生まれつきの)障害であり、基本的には治るものではない』というのが常識でした。しかし、今では通説ではなくなってきています。

発達支援において、「6歳までの取り組み」には、大きな可能性がある。これが、いまの通説です。6歳までに、その子に合った適切な支援が受けられた場合、発達障がいにおける「生きにくさ」や「社会適応の難しさ」は、かなり軽減できます。

講座では、これについて脳科学からもアプローチします。そこでもやはり「3歳~6、7歳まで」が、重要な敏感期となります。中でも、この時期のアタッチメントのアプローチは、発達支援において、大きな効果が期待できます。

保育・子育て支援の現場で、『発達支援』の視点が必要な時代になっています

本講座をリリースする以前から、臨床心理士や療育センター長、作業療法士などが多数、「ベビーマッサージ」や「あそび発達」を受講しています。これらをアタッチメントの営みとして、発達障がいの子どもたちへの取り組みとして活用してきました。この10年における彼ら、彼女らの現場での取り組みは、アタッチメントが発達障がい児の療育において、重要な役割を担うことを示しています。

たしかに、保育園には、いろんな子どもがいます。対応のむずかしい子や、発達が心配な子が多くなっているのは事実です。現場の保育士さんも、どう接していいかわからない思いを持っておられるかもしれません。お母さんの中にも、わが子に接していて、同じように感じている方がいるかもしれません。

だからこそ、保育士や子育て支援、あるいはお母さん自身が、「発達支援」の視点を手に入れる必要性が高まっています。

発達障がいなのか、健常児なのか、グレーゾーンなのか。そうした線引きに関係なく、子どもにとって適切な接し方をする。必要な環境を提供する。それによって、子どもの発達がすすんでいく。自信をもって保育ができる、安心して子育てができる。線引きや診断よりも、こうした現場における「対応」のほうが、はるかに重要です。

育児セラピストだからこそできる、身近な「発達支援」の試み

この「アタッチメント発達支援」を提供するのに、もっとも適しているのは、身近な子育て支援としての「育児セラピスト」です。もちろん、発達が気にかかる子のために、療育センターや発達支援センターといった専門の支援機関があります。しかし、そうした専門機関は、ハードルが高かったり、発達障害の診断を受けた子どもが対象であったり、あるいは、定員が一杯であったりして、多くの親子にとって、縁遠いのが現状です。

診断名が付くまでではないけど、少し発達が気になる、多少の問題行動がある、というケースが、実際には圧倒的に多いのです。そうした方たちの行き場がない現状で、誰もが、身近に、手軽に、適切な発達支援が受けられることが、いま現場でもっとも求められていることの一つです。

わたしが「育児セラピスト」に、この「発達支援」を託したい理由は、まさにここにあります。身近な保育の現場や子育て支援において、手軽に「アタッチメント・発達支援」が受けられることは、非常に大きな意味があります。

子どもの発達を、身近で支え、指導する「発達支援」の役割は、これからの10年で、今以上に必要とされるようになります。だからこそ、本音を言えば、すべての育児セラピストに、この「アタッチメント発達支援」を学んでほしいと思っています。アタッチメントの新しい可能性を感じる方、その必要性を感じる方は、「アタッチメント発達支援」講座でお会いしましょう。

一般社団法人 日本アタッチメント育児協会

代表理事

「アタッチメント発達支援」Q&A

  • Q

    最近、園児のなかに発達が気になる子が増えており、どう対応してよいか戸惑うことがあります。それでも、保育士としてできることがあれば、してあげたいとおもうのですが、保育士が介入してよいのでしょうか?また、実際できることはあるのでしょうか?

    A

    発達支援は、療育の専門家だけの領域ではありません。乳幼児期の子どもについて言えば、むしろ、親御さんや、日常で毎日かかわっている保育士さんや子育て支援の方の方が、発達にあたえる影響力は大きいと言えます。

    園児に対してだけでなく、その子の親御さんへの対応や導きという意味では、担任の保育士さんの関わりは、とくに重要です。

    発達支援において実際にできることは、毎日の保育や子育てのなかにあります。その積み重ねが、発達における難しさを緩和し、社会スキルを育てます。専門機関の介入は、そうした積み重ねの結果を観察するマイルストーンのように考えてください。

  • Q

    発達障害だけでなく、愛着障害にも興味をもっています。この講座では、愛着障害についても学べるのでしょうか?

    A

    この講座では、「発達支援」を必要とする背景として、発達障害(自閉症スペクトラムを含む)と愛着障害についての基礎知識や両者の違いなどを学ぶことができます。そのうえで、発達支援として実際に何ができるか、その方法やメソッドを学びます。 「愛着障害」や「愛着障害児の支援」について、より専門的に学ぼうとおもわれるなら、アタッチメント心理カウンセラー講座をスキルアップとして検討してみてください。

  • Q

    5歳の長男が、発達障害と診断されました。母親としてできることはないかと、本を読んだり、セミナーに行ったりして勉強しています。この講座では、本やセミナーでは得られない情報や、まだ一般に出回っていない知識などが得られるのでしょうか?

    A

    本については、どの本をお読みになられたのかによります。

    もし一般書であれば、講座で得られる知識は、別次元のものだと言えます。

    もし専門書や論文であれば、質問者さんがそれをどうのように理解したかによります。講座で学んだことが、まったく新しい知識として得られることもあるでしょう。ご自身の解釈を後押ししたり、アップデートすることになるかもしれません。

    セミナーについては、講座との明らかな違いがあります。セミナーは知識の「入力」です。本講座は、「体験+実践の入口」です。知識の入力はそのための準備として機能しています。つまり、セミナーとは構造そのものが違います。

    本講座は、発達支援の実践者に向けています。発達障がい児や発達が気になる子に対して、できうる有効かつ背景の確かなことを身につけ実践することが目的です。もし、お子さんが6歳未満なら、即実践されることをおすすめします。

  • Q

    発達障害は治らないということも聞きますが、それでも何かしら働きかけをすることで好転するものなのでしょうか?

    A

    かつて発達障害は、固定化した障がいとして扱われてきました。そのため、一度出された診断が取り消されることはありませんでした。しかし、いまやそれは通説ではなくなってきています。発達障がい児も、かならず発達のベクトルをもっており、その子のペースで前に進むことがわかってきています。2~3歳時に自閉症スペクトラム障がいと診断された子どもが、5歳になってその症状が消えた、という事例は何例も報告されています。自閉症スペクトラム障害の中でも、軽度のアスペルガー症候群や高機能自閉症ではそのようなことがあります。

    とはいえ、発達支援は“治す”ことも“直す”ことも目的にはしていません。その子の持っている特有の苦手や困難を、脳機能とアタッチメント形成の面から対応し、社会スキルとして身につけることを目的としています。その結果として、前述のようなことがあるのです。

先日、「発達が気になる子」というテーマで座談会を行いました。保育現場での話を動画でまとめていますのでご興味のある方はご覧ください。

実際に受講された方々の声

保育士

保育士

40代女性

一人ひとりに合った課題をみつけ、ケアしていく事が大事

発達障がいに対する理解がかなり深まる事ができました。今日までは、発達障がいが疑われる子に対しても保護者に対しても診断してもらう事が大切かと思っていましたが、健常児も含めて程度や症状はひとり一人が違い境界線もあいまいだという話を聞き、確かに健常児や自分自身の中にも発達障がいにあるような要素や傾向があるなと思いました。なので、診断してもらう事よりも一人ひとりに合った課題をみつけ、ケアしていく事が大事なんだと思いました。発達障がいは治す・直すものではなく、特性として理解し認めていくという事を職場でも伝えていけたらいいなと思いました。

保育士

保育士

50代女性

アタッチメントの大切さを伝えて安心して子育てが出来るよう、母親や子どもに寄り添っていくことが大切だと学びました

受講前は発達障がいについて詳しく知ろう、支援の方法を学ぼう、という気持ちでいましたが、受講させていただく中で、その考えが変わってきました。診断・治療をするのではない、心配している母親の話を聴いてあげてアタッチメントの大切さを伝えて安心して子育てが出来るよう、母親や子どもに寄り添っていくことが大切だと学びました。 とくに心に残ったのは、健常児と発達障がい児において育て方に大きな違いはないということ。アタッチメントはどの子どもに対しても大切であるということが大きな学びとなりました。有意義な2日間の講座でした。ありがとうございました。

看護師

看護師

50代女性

親が取り組める内容が示されていて、とても分かりやすく良かったです

我が子が発達障がい(グレーゾーン)と小学生の頃に診断され、当時は相談先もわからず、途方にくれていました。スクールカウンセラーの方に話は聞いてもらえましたが、何をしたらこの子のためになるのか、具体的なことがわからず、又看護師という職業柄、療育を受ければ治っていくという期待を持っていたように思います。仕事上でも相談を受けることもあり、グレーゾーンの母親として、答えることはできても、具体的な支援まではお話できずにいました。今回受講させて頂き、自信を持ってお母様方にお話しできるのではないかと思います。親が取り組める内容が示されていて、とても分かりやすく良かったです。ありがとうございました。

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