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定年後の第二の人生は、保育士に地域ケアプラザのベビーマッサージ教室を担当

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定年前は横浜市旭区役所の子ども家庭支援課にソーシャルワーカーとしてお勤めだった村木雄一さん。第二の人生は、地域の子育て支援に携わりたいと、通信講座で保育士試験の勉強をして試験に合格、定年後は、保育士として働きながら、地域ケアプラザでベビーマッサージ教室もご担当されています。さらに、障害児・者の「相談支援専門員」としても、区役所時代に引き続きご活動中です。

そんな村木さんから現在の活動についてご報告をいただきましたので、ご紹介します。

在職中に通信講座を利用して保育士資格を取得

村木さんが定年後の人生を意識し始めたのは、職場で受けた退職準備セミナーでのことでした。そこで、2年後に控えた定年後の人生を考えるよう促されたといいます。

それならば、「住んでいる町で子育て支援関連の仕事をしたい」子どもの預かりや通学の手伝いなど、昔ながらの「おせっかいな近所のおじさんになりたい」と考え始めます。

とはいえ、「区役所を退職したおじさんに子どもを預けるのは不安なのでは?保育士の経験があれば、安心かな」と、在職中に保育士試験対策の通信講座を利用して保育士の資格を取得しました。

そして、区役所を定年退職後は、在職中に関わりがあり、「働くならここで!」と決めていた保育園で、週3日、非常勤の保育士として、第二の人生をスタートさせました。

ベビーマッサージとの出会い

ある日、勤務先の保育園で在園児を対象としたベビーマッサージ教室が開かれます。そこで、村木さんは、あることを思い出します。

それは、区役所時代に、とある研修でベビーマッサージを初めて知ったときのこと。 「いつか、自分もできるようになれたら…」そのときの気持ちがよみがえりました。

そして、ベビーマッサージを学べる団体を調べていくうちに、「愛着形成を中心に学ぶことができるのは、自分に合っている」と「アタッチメント・ベビーマッサージインストラクター養成講座」を受講されました。

仲間の後押しをうけてベビマ教室をスタート

資格を取ったものの、なかなかはじめの一歩が踏み出せなかった村木さんに、力を貸してくれたのは、区役所時代の仲間たちでした。

「旭区内の地域ケアプラザの旧知の地域コーディネーターさんに、ベビマの資格を取ってきたんだと話したら、それなら、地域ケアプラザの子育て支援の企画としてベビーマッサージをやろうよ!」と言ってくれ、「自分は男性だし、来てくださる方たちに抵抗がないだろうかと思い悩んだのですが、失敗してもいいから、まずはやってみよう」と思うようになったという村木さん。

地域ケアプラザでのベビーマッサージ教室

地域ケアプラザでのベビマ教室、第1回目は、参加者1名からのスタートでした。企画してくれたコーディネーターさんのほかに、村木さんを心配して元同僚の保健師さんもかけつけてくれたといいます。

「仲間のおかげもあって、嬉しいことに、またやってほしいとリクエストをいただき、次回以降につながっています。」といい、現在も、横浜市泉区の岡津地域ケアプラザの事業の一つとして、村木さんが担当するベビマ教室が定期的に開かれています。

保育園の園長をされている奥様に応援を依頼

回数を重ねるごとに、参加人数も増えてきているそうで、なかにはご夫婦で参加してくださった方もいて、「お父さんにベビーマッサージを伝えることができたのが嬉しかった」と村木さん。

ベビマ後の、おしゃべりタイムでは、「離乳食や保育園生活のこと」など子育て相談が多く寄せられ、村木さん自身も区役所時代の経験に基づくアドバイスを伝える一方で、参加者の話を聞くのは、まだまだ経験不足だと感じる場面が多いそう。そこで、「2回目以降の教室は、保育園の園長をやっている妻に一緒に来てもらい、マッサージ後のおしゃべりタイムに参加してもらっています。」

そんななか、「集まった人が一緒になって話していくなかで、解決策を生み出せるような場づくりができたら」と新たな目標も出てきました。

さらに、ベビマ教室をやっていくなかで、その上の年齢の子たちのことも勉強しておきたいと、「アタッチメント・キッズマッサージ インストラクター養成講座」も受講されました。

区役所時代から縁のあった保育園で保育士として働く

現在、村木さんが勤務されている保育園「社会福祉法人土と愛 土と愛子供の家保育所第2」は障害を持つ子どもも持たない子どもも、ともに助け合って育つことを基本として設立された保育園だといいます。

村木さんにとっては、区役所時代、障害児さんや支援を必要としている家庭のお子さんを受け入れてもらってきた関わりの深い園だそう。

障害児さんを受け入れている園と言われていますが、「保育園に来る月齢の子たちは、みんな発達の凸凹があって当たり前、それぞれの子にあった対応ができるといいなと思いながら保育をしています。」

週2日は障害児・者の「相談支援専門員」としても活動中

もともと、村木さんは、区役所時代には「NPO法人 地域精神医療を考える市民の会 葦の会」の立ち上げに携わるなど、障害を持つ方たちの支援活動を行っていました。

定年退職後も、そのNPOで週2日「指定特定相談支援事業所・指定障害児相談事業所 ラフ クラウン(laugh clown)」の「相談支援専門員」として、障害をお持ちの方の計画相談を通して地域生活のサポートをしていらっしゃいます。

「保育士として、人の育ちの土台となる子どものことを学んでいることで、人の成長、発達を考えながら対応することができ、支援を必要とする方たちが抱えていることをつねに考えながら相談員ができていると思います。」

保育園の定年後は、自宅を利用した子育て支援活動を行いたい

現在、63歳の村木さんですが、「保育園の定年が65歳」とのことで、もうすでにその後のビジョンを持っていらっしゃいます。

「地域のなかで、自宅を利用した子育て支援の活動をカーちゃんと一緒にやっていきたいと思っています。彼女に、急にヤダと言われないといいんですけど(笑)」といいながらも、着々と準備をすすめられているそうです。

村木さん、ご報告ありがとうございました。

村木さんのご活動の様子はこちらからもご覧いただけます 〉


村木 雄一さん(神奈川県) 保育士・相談支援専門員

活かしている資格

アタッチメント・ベビーマッサージ インストラクター 〉

育児セラピスト前期課程(2級) 〉

アタッチメント・キッズマッサージ インストラクター 〉