Touch Research Institute 訪問記
アメリカ・最新 研究
今回は、Miguel Diego博士にも話を聞く機会を得ることが出来ました。Diego博士は、発達心理学者で、マッサージと心の作用について、タッチリサーチインスティチュート Touch Research InstituteでTiffany Field博士と共に研究している学者さんです。Diego博士は、マッサージと心の作用に関して、二つの研究結果を紹介してくれました。

Miguel Diego博士(左)、廣島(右)
火傷の子どもへのマッサージ
◦火傷している部分へはせず、患部以外へのマッサージをおこなう。
◦免疫が上がり、マッサージしなかったグループよりも、治癒が早かった
◦神経組織へ刺激を与え、免疫力があがり、治癒を促進したからである。
“Burn Injuries Benefit from Massage Therapy” Tiffany Field J Burn Care Rehabil 1998
おじいちゃん・おばあちゃんによる赤ちゃんへのマッサージ
◦短期的な効果・・・気分がよくなる、楽しくなる
◦長期的な効果・・・ストレスホルモンの減少・うつの改善
”Elder Retired Volunteers Benefit From Giving Massage Therapy to Infants” Tiffany M. Field, Maria Hernandez-Reif,Olga Quintino, Saul Schanberg and Cynthia Kuhn Journal of Applied Gerontology 1998
最後に、Diego博士は、こんなことを言っていました。『お母さんたちに、自分の子どもを「Smart(頭のよい)な子」に育ってほしいですか?それとも、「Happy(幸せで楽しい)な子」に育ってほしいですか?と聞くと、多くのお母さんは、「Smart(頭のよい)な子」と答えます。でも、ボクは、「Happy(幸せで楽しい)な子」に育てることが、「Smart(頭のよい)な子」に育てることであり、「Smart(頭のよい)な子」が幸せとは限らないと考えます。今後は、それを立証できるような研究に取り組みたいと考えています。』
私も全く同感です。実際、今は、非認知スキルやGRIT(やり抜く力)といった性格が、子どもの学力や収入、幸せ度に関連しているということが、研究で明らかにされ始めています。Diego博士のような研究者の思いの賜物だと思います。
タッチリサーチの研究がフィードバックされている
「アタッチメントベビーマッサージ講座」はコチラ >>